***前回の続きです***
急遽、
私は長男と共に、車で走っていたところから一番最寄りの駅まで送っていただきました。
その駅から家までの道のりがどれほど遠く感じられたか…
今でも電車の中での映像が思い出されます。
気持ちばかりが焦って、心臓がドクドクと早い鼓動を打ち続けていました。
時々深呼吸をしながら、こころの中で
『娘の守護霊様、守護神様、どうか娘をお守りください』と必死に祈り続けました。
なるべく短時間で娘の運ばれた病院にたどり着けるように、家に着いてからの動きを頭の中でシュミレーションしていました。
家に着いて、娘の着替えをとりあえずさっと鞄に詰めて、再び長男と一緒に車で病院へと向かいました。
ようやく病院にたどり着き、娘のいる病室へと向かいました。
すでに、CTを取り終えた後で、脳内に出血があるといわれました。
娘は想像していた以上に辛そうな様子で、
もうろうとしながら頭を抱え、痛い痛いと言って泣いていました。
病院の先生から
『どこに向かっているときに車にひかれたか分かりますか?』という問いかけに対して
習い事に向かっているときに起きた出来事だったのに、娘は近所のスーパーに向かうときと答えたそうです。
その後しばらくすると、
娘がぴくぴくと痙攣をおこし始め、さらに緊迫した状況になっていきました。
先生がこれはまずい!と、
娘はすぐに検査室へと急遽運ばれていきました。
少しすると、
夫と私は先生に呼ばれました。
娘は脳内出血と脳挫傷を起こしていたのです。
そしてその結果、脳腫脹といって脳がどんどん腫れていき、脳幹という脳の中枢である一番大事なところを圧迫し始めていました。
先生から、
「このままいくと娘さんはもう危ないかもしれません」と告げられ、
頭蓋骨に穴をあけて、そこから髄液を外に出し脳内の高まった圧力を下げるしかありません、と言われ
頭に穴をあける手術に同意する署名を夫と私はしました。
最悪の場合は、頭蓋骨をいったんバラバラにするかもしれないとも言われました。
私たちは、手術室の前で待ちました。
夫が私の横で声をあげて泣いているのを私は死んだような心で見つめていました。
次回に続きます🌻